七夕 ~笹の葉ラプソディ~
七夕の季節になるときまって思い出すのが「笹の葉ラプソディ」です。
「退屈」に収録されているこのお話、消失に繋がる大切なものとなっております。
また、中学一年時のハルヒの姿を確認できる資料としてもとても重要です。
七夕といえば、「願い事」ですよね。
4年前のこの日、ハルヒも一つ、織姫と彦星に向って「願い事」をしました。
それが「私はここにいる」というメッセージです。
このメッセージには彼女自身が「宇宙人にあたしを見つけて欲しい」というような願いを込めたと言っています。
しかし、別に「宇宙人」である必要はないと私は思います。
先日書いた記事でも述べましたが、この時期のハルヒはアイデンティティクライシスに陥ったばかりの頃ですので、「自分自身はなんなのか」とか考えています。
端的に言ってしまえば、このときの彼女は”孤独”だったのです。
どうしようもない孤独感に苛まれ、自分のことを”自分として”認めてくれるような存在を欲していました。
だから別に彼女のことを正面からぶつかってあげられる人物なら、きっと誰でも良かったのでしょう。(そう簡単にそういった存在は見つかったりしませんが)
ハルヒはそんな感情を抱えながら、
天に向かって「私を見つけて(私を孤独にしないで)」という願い事をします。
そして、ハルヒが切実な願いをしたこの日、独りで願い事をしたわけではないのは知っての通りです。
これがハルヒの願望実現能力によるものなのかは知り得ませんが、この日、ハルヒはたしかに孤独ではなかったのです。
七夕はご存知の通り、一年に一回だけ織姫と彦星が出会うことを許された日です。
ハルヒが織姫と彦星に願い事をしたこの日、キョンという彦星は3年という時を超え、ハルヒという織姫に会いに行ったのです。
ハルヒの願いを叶えてあげるために…。
(今年も例年通りSOS団のwebサイトが更新されていました。今年は少しかっこつけてこんな願い事をしておきます)